目標:logを使って掛け算を足し算に変える!


以前の
こちらの記事
すこーーーーーーーしずつ減少する指数関数を利用して
掛け算を足し算に変えることを考えました。

今回はいよいよ高校の数学で登場する
logに触れていきます。



掛け算を足し算に変える内容は2記事くらいで
まとまるかと思っていましたが、
結局4記事分になってしまいました。
これまでの内容は以下のようになってます。

1回目:掛け算を足し算で考える ~掛け算の筆算は大変~
2回目:掛け算を足し算で考える ~指数関数と対応する数~
3回目:掛け算を足し算で考える ~すこーーーーーしずつ変わる関数~


それではlogに触れていきましょう!



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logと指数関数


対数logに触れる前に
これまでの記事で考えたことを振り返りつつ
今回の大まかな方向性を前振りします。


指数関数を使えば、掛け算を足し算に変換できますが、
以前のように2の指数関数で計算すると
指数が増えれば増えるほど変化の幅がバカ広く扱い辛かったですね。

それを踏まえてすこーーーーーーしずつ減る指数関数を使うことで、
掛け算を足し算に変えることができました。
ただ指数関数の形はやや複雑で桁をそろえる作業なども少しめんどくさかったですね。



そこで今回はもっと便利な方法のために
10の指数関数を利用することを考えます。






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変化の幅がバカ広い問題があるにも
関わらず、どのように扱うのでしょうか?
その仕組みを次で見ていきましょう。



対数log とは


天才が考えた対数logとは次のようなものです。
式1.PNG

一見訳の分からない表現ですが、
雑な日本語を添えると以下のようになります。
式2.PNG

指数関数の形で言い換えると、次の通りです。
式3.PNG

さて、この表現の何がうれしいのでしょうか。
次で実際に計算していきましょう。



logの計算


では、次の2つの対数を考えていきましょう。
式4.PNG


これらを足し算で計算していきましょう。
式5.PNG
このままではこれ以上計算をできそうにありませんね。



さてここで、それぞれの対数の表現を
変えると次のようになりますね。
式6.PNG

これらの掛け算を考えると次のようになります。
式7.PNG
両端を見ると掛け算が足し算に変わってそうですね。

ではこの式の両端に注目して、対数logの表現へと変えていきましょう。
式8.PNG

以上から、最初のaとbの足し算は次のようになります。
式9.PNG



なかなかスマートな形になりました。
このように対数logでは一般的に次のことが言えます。
式10.PNG


このような対数logの計算規則を認めると
先ほどの計算はさらに変形できます。
式11.PNG

なんだかパズルみたいですね。



logと対数表


さてこのような対数logを使えば
掛け算が足し算に変わることは分かりました。
この対数を実際の計算で使うために、対数表が必要になります。
この対数表のおかげで上述の「バカ広い問題」は解決します。
(すこーーーーーーーしずつ変わる指数関数でも同じような表を使いましたね。)

 ★☆★対数表★☆★

では対数log対数表を使って、
これまでと同様に「3907×5592」を計算してみましょう!

まずは「3907×5592」の対数をとって、
先ほどの対数の計算規則を使いながら変形していきます。
式12.PNG

この結果は言い換えれば
「10を3907×5592にする指数は7.3396」
ということです。

ただ、今回は掛け算の結果が知りたいので
この結果をさらに変形していきましょう。
式13.PNG

こうして掛け算を足し算に変えて計算することができました。



10の指数関数を考えることで桁を上げ下げするときに
計算の途中できれいな値が出てきてくれますね。

また簡単な計算規則を覚えるだけで済むので、
すこーーーーーーーしずつ変わる指数関数よりも
とっつきやすそうな気もします。

今回のような2数の掛け算では
「便利な気もするし、そうでない気もする...」
と思う方が多いかもしれませんが、
4数の掛け算などより手間がかかる計算では
対数logの利便性を感じられるかと思います。



実際、数学者ラプラスは対数logに対してこんな言葉を残しているそうです。
「骨折りを少なくして、天文学者の生命を倍にした。」



それでは、まとめます。

・logを使うことで掛け算を足し算にできる。




なぜ今でも対数を学ぶのか


掛け算を足し算に変えることができることは
以上の通りですが、現代では複雑な計算は
コンピュータで行えてしまいますね。

にもかかわらず、高校数学では対数を
学習することになります。

確かに対数を使い始めた当初の目的だけでは
学習する意義が感じられないかと思いますが、
対数は我々の身の回りでも使われており、
高校数学に限っても、微積分の単元で
ひょっこり出てきます。



そのあたりのことも今後まとめられたらいいなぁと思いつつ
今回はこれで終わりにします。

前回:すこーーーーーーしずつ変わる指数関数