組立除法 ~さぼりたいという気持ち~

目標:組立除法の気持ちを理解する。


高校になると高次の多項式を
扱うことも増えてきて、
時には
「計算だりぃー」
ってなることも多いですよね。

多項式の割り算なんかは
その代表例だと思います。
組立除法は多項式を1次式で割る場合にのみ
使える方法ですが、
受験の環境に限れば意外に使う場面は
多いと思います。

それでは以下で組立除法の手順と
なぜそれでうまくいくのかという
理由を見ていきましょう。





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組立除法


早速、具体例で組立除法をしてみます。
次のような問題を考えましょう。
問.PNG


組立除法は以下のような形になります。

式1.PNG

☆手順☆
「x-k」「k」
 左上に書いて、多項式の係数だけ
 横並びに書きます。
②左端の数字をそのまま下におろす。
 (1→3行目)
③おろした数字に、
 左上に書いておいた
 数字(この例では3)をかけて、
 その数字を、
 右隣の係数の下(2行目)に書く。
④係数とその下に書いた数を
 足し合わせた結果を
 その下(3行目)に書く。
 その後③の手順に戻って
 右端まで同じように繰り返す。


このように操作をすることで、
右端にあまりの数字が出てきました。
ただ、なぜこれでうまくいくのか…



なぜうまくいくのか


上の問題を普通の割り算の筆算
考えてみましょう。

筆算は以下のようになります。
式2.PNG

組立除法よりは記述の量が多く面倒ですね…

組立除法と筆算を見比べると、
結果はどちらも同じですし、
操作も似通っているので
本質的には同じ操作になっていそうです。



さぼりたいという気持ち


それでは、組立除法と筆算が
本質的に同じ操作だと信じながら、
筆算→組立除法へと変形していきます。

気持ちとしては
さぼるために」
できるだけ無駄を省きます


①筆算の引き算について、
 どうせ結果が0になるところは
 書きたくない。
  →書かない。
式3.PNG

②筆算で引き算になる部分は
 符号の入れ替わりを
 考えるのがめんどくさい…
  →x-kの「x」の部分の掛け算は
   どうせ0になるから省略済み…
   →「-k」の部分の掛け算だけ
    「k」に符号を入れ替える。
    すると、引き算の部分は符号を
    そのままに足し算で考えられる。
式4.PNG

③上にスペースが空いているところが無駄…
 →上に詰めちゃう。
式5.PNG

④xいる?
 →いらん。
式6.PNG

⑤左端の数字を下げたら、
 組立除法と一緒!!!
式7.PNG



以上から、組立除法と筆算の操作が
本質的には同じであることが分かりました。
それでは以下まとめます。

・組立除法では筆算よりも少ない記述で計算できる。
・組立除法も筆算も本質的には同じ操作。
・筆算をサボりたいという気持ちで変形すると組立除法になる。





私自身は大学受験の時に
組立除法は使わなかったのですが、
それでとても困ったことは
なかったように思います。

ただ計算の際の記述量は段違いなので、
できて悪いことはないですね。



また手順を工夫することで
作業を効率化する考え方は
プログラムのアルゴリズムを
改善するときに通ずるものがありますね。



何かあればコメントいただけると幸いです。


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